クラピッシュ監督シリーズ最新作
『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』

2014.12.08

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NYparis © 2013 Ce Qui Me Meut – STUDIOCANAL – France 2 Cinéma – Panache Productions & La Cie
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『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』につづく、セドリック・クラピッシュ監督の“青春3部作”がついに完結。グザヴィエ役のロマン・デュリスはもちろん、オドレイ・トトゥやセシル・ド・フランス、ケリー・ライリー演じる歴代の元カノや妻が一堂に会し、アラフォー男女を取り巻く悩みをユーモラスに描いた最新作『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』が、12月6日(土)よりBunkamuraル・シネマほかにて全国順次公開される。

不惑を迎えたグザヴィエがNYのチャイナタウンで悪戦苦闘

ロマン・デュリス扮する、パリの大学生グザヴィエのバルセロナ留学時代をビビッドに綴った『スパニッシュ・アパートメント』(2001年)で、フランス国内のみならず世界中の若者の心を射止めたセドリック・クラピッシュ監督。そのシリーズ3作目にして完結篇となる『ニューヨークの巴里夫』がいよいよ公開される。

2作目の『ロシアン・ドールズ』(2005年)では、社会人になっても迷ってばかりのグダグダな恋愛模様が赤裸々に描かれ、その愛すべきリアルなダメっぷりがさらなる支持を集めたグザヴィエも、あっという間にアラフォー世代に突入。

2児の父となり、小説家としてもまずまずの成功をおさめ、やっと腰を落ち着けたかのように見えたのもつかのま、妻ウェンディに突然別れを切り出されたグザヴィエ。別の男性とのあらたな生活のためにパリを離れた妻と子どもを追いかけて、結局グザヴィエまでもニューヨークのチャイナタウンに移り住むことに。

レズビアンのイザベルの子づくりに協力したり、生活のために中国人と偽装結婚したりするなか、かつての恋人マルティーヌが出張でやってきて、さらに元妻ウェンディをも巻き込み、事態はとんでもなく複雑な方向へと進みだす……。

キャラクターとともに成長する俳優たちの魅力

観客とともに年をかさねつつも、いつまでたっても大人になりきれないいまどきのアラフォー像を見事に体現している主人公たちの姿も、ユーモラスでみずみずしいクラピッシュ作品において欠かせない魅力のひとつだ。

相変わらず飄々とチャーミングなグザヴィエを演じるロマン・デュリスはもちろん、元カノのマルティーヌ役のオドレイ・トトゥをはじめ、妻ウェンディ役のケリー・ライリー、イザベル役のセシル・ド・フランス。いまや実力派俳優として活躍する彼らにとって、ブレイクのきっかけとなったのが本シリーズだ。

1作目から一貫したイメージをキープしながら同じキャラクターを演じるのと同時に、俳優としての変化や成長、なにより彼ら自身の変わらぬ魅力が、ともに青春時代を過ごした懐かしい仲間のような郷愁を誘い、いつまでも観客の記憶に残る作品へと進化を遂げた理由のひとつとも言えるだろう。彼らの行く末を案じながら、10年後の自身の姿に想いを馳せてみるのも悪くない。

Text by WATANABE Reiko(OPENERS)

『ニューヨークの巴里夫(パリジャン)』
12月6日(土)より、Bunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー
監督・脚本|セドリック・クラピッシュ
出演|ロマン・デュリス、オドレイ・トトゥ、セシル・ドゥ・フランス、ケリー・ライリー
配給|彩プロ
2013 年/フランス・アメリカ・ベルギー/カラー/117 分
http://www.nyparisian.ayapro.ne.jp/

OPENERSより
MOVIE|『スパニッシュ・アパートメント』のスタッフ・キャストが再結集
http://openers.jp/culture/tips_movie/news_nyparisian_50156.html

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