ジュゼッペ・ピッチョーニ監督
『ローマの教室で ~われらの佳き日々~』

2014.08.11

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ローマの公立高校を舞台に教師と生徒の交流を描く、ジュゼッペ・ピッチョーニ監督によるヒューマンドラマ『ローマの教室で ~われらの佳き日々~』。8月23日(土)より、岩波ホールほかで全国順次公開される。

イタリア映画の豪華キャストと生徒が奏でる爽やかなアンサンブル

日本でもヒットを記録した『もうひとつの世界』など、ひとの出会いから生まれるドラマを撮りつづけてきたジュゼッペ・ピッチョーニ監督。ローマの高校で30年以上教鞭をとってきた作家マルコ・ロドリのエッセイ『赤と青ローマの教室でぼくらは』(8月、晶文社より刊行予定)に感銘を受けたピッチョーニ監督の手により、『ローマの教室で ~われらの佳き日々~』として映画化された。

昨年のゴールデンウィークに開催された「イタリア映画祭2013」でも上映され、好評を博した本作。女性校長のジュリアーナには、ピッチョーニ監督『もうひとつの世界』にも出演してきた実力派女優マルゲリータ・ブイ。『あしたのパスタはアルデンテ』『ローマでアモーレ』で人気の若手俳優リッカルド・スカマルチョが情熱的な国語補助教員を演じ、老教師フィオリートにはベテランのロベルト・エルリツカが登場するなど、イタリア映画界をリードする豪華キャストが集結。瑞々しい演技を見せる生徒たちと、爽やかなアンサンブルを奏でている。

生徒たちとの交流のなかで気づく、驚きや発見

ローマの公立高校。校長を務めるジュリアーナは「教師は学校内の教育だけすればいい」という考えの持ち主だ。そして2学期に入り、「生徒にやる気を起こさせる!」という若き熱血漢ジョヴァンニが国語の補助教員としてやってきた。いっぽう、ジョヴァンニとは逆に、教育への情熱を失い「生徒はみんな頭が空っぽ」と嘆く美術史の老教師フィオリートはほかの教員とも交流をもたずに孤立している。

そんなタイプも経験もまったくことなる3人が2学期にかかわることになるのは、母親が蒸発し、身寄りがなくなった男子生徒、素行不良の女子生徒、押しかけ同然であらわれる教え子だった女性と、手にあまる生徒やひとばかり。そして2学期の終わりが近づき、3人の教師はそれぞれある選択を迫られ──。

3人の教師が生徒たちとの交流のなかで気づく、驚きや発見。いきいきとした教育現場のエピソードとピッチョーニ監督の確かな洞察力と詩情あふれる演出がひとつになった、心に爽やかな風が吹き抜けるヒューマンドラマだ。
Text by YANAKA Tomomi

『ローマの教室で ~われらの佳き日々~』
8月23日(土)より、岩波ホールほか全国順次ロードショー
監督・脚本│ジュゼッペ・ピッチョーニ
出演│マルゲリータ・ブイ、リッカルド・スカマルチョ、ロベルト・ヘルリッカ、ルチア・マシーノ
配給│クレストインターナショナル
2012年/『イタリア/101分
http://www.roma-kyoshitsu.com

OPENERSより
MOVIE|イタリアから届いた教師と生徒の交流を描くヒューマンドラマ
http://openers.jp/culture/tips_movie/news_roma_kyoshitsu_47202.html

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