世界を旅し、人生を旅する

2018.01.09

Tokyo Swingin’ Life

ボラボラ島

夜、レストランへディナーに行ったら、
「今日はマダム(私のこと!)の誕生日だということで、シャンパンを1杯レストランからサービスさせていただきたい」と。
また、ディナー中にホテルのGeneral Managerがおめでとうを言いにいらしてくれ、最後にはスタッフの方々からサプライズでバースデーケーキまでいただいた。

そして、お隣のテーブルの日本人の年配のご夫婦が、私たちのテーブルまでおめでとうと言いにきてくださった。

その度に、ふたりで「ありがとうございます」とみなさんにお礼をいい、ちょっとした会話を繰り広げる。あくまで単位は2。「わたし」ではなく「わたしたち」と複数形になる。

ボラボラ島

ロウソクが消えたケーキを頬張りながら、どちらとなく口にした。
「ねぇ、あたしたちって、最高のカップルじゃない!?」

対外的な夫婦ごっこをしながら、いつもプライベートで良い友達としてつきあっている部分とは違う顔を見て、ふたりとも同じことを考えていた。

「あなた社交的で、海外どこでも平気だし、海外と仕事している男から考えたら、こんないいパートナーいないわよ。どこへ同伴してもそつなくこなせるじゃない」と、ゲイ友。

「あなたこそ、エスコート完璧で、気が利いて、誰にでも紳士的な振る舞いをする男性なんて、こんないいパートナーいないわよ」と、わたし。

共に、仕事で海外を行き来しているからこそわかる感覚なのかもしれない。

イースター島では、伴侶と共に生きていくっていうのがイマイチまだよくわかっていなかった。

しかし、ハネムーンの聖地、ボラボラで幸せいっぱいのカップルに紛れ込んで夫婦ごっこをして思ったのは、目の前に広がる美しいもの、素敵な人たちとの会話、素晴らしい時間を共有する人が、真横にいるっていうのは悪くないんじゃないかと。

ボラボラ島

満天の星空を眺めながら、わたしたちは水上コテージまでの道を歩く。
ピチャピチャとやわらかい波がビーチに押し寄せる。
湿った潮風がさらりと月の光りに照らされた私たちの頬をくすぐる。

昼間のエメラルドグリーンとターコイズブルーがどこまでも広がる色彩豊かな世界とは異なり、夜はまた月に照らされた静かな漆黒の海に艶やかさを感じる。

「ねぇ、ノンケ(ストレート)にならない?」と横を歩くゲイ友に聞いてみる。
「やっだぁー、ムリよ」
「じゃあ、あたしがオトコになるしかないってことよね」
「アンタ、キョーレツ!!なにその発想!なってどーすんのよ。それもムリ!」

これが国際派オカマとオコゲ*の結末というものだろうか。
かくして、わたしたちの夫婦ごっこは終了した。

ボラボラ島

*オコゲとは、オカマと呼ばれるゲイにくっ付いている女子のことを専門用語で意味する。

ボラボラへのアクセス方法
成田空港から「エア タヒチ ヌイ」が月曜日と土曜日にタヒチ島のファアア国際空港までの直行便を週2便運行(2018年2月21日から2018年3月28日までは期間限定で週3便に増便)。
ボラボラ島へは、タヒチ島のファアア国際空港から国内線に乗継いで約50分。
スケジュール等は「エア タヒチ ヌイ」のWEBサイトで。
http://www.airtahitinui.jp/

ボラボラで滞在したホテル
コンラッド ボラボラ ヌイ/Conrad Bora Bora Nui
ヒルトングループの最高級ライン「コンラッド」。もとは「ヒルトン ボラボラヌイ リゾート&スパ」だったところをほぼフルリノベーションし、2017年4月に「コンラッド ボラボラ ヌイ」としてオープンした。
客室は全部で114室あり、そのうち86室が水上ヴィラ。さらにその中でプライベートプールが付いているのは、水上プールヴィラ(121平米)×16室、ロイヤルプール水上ヴィラ(151平米)×2室、2BRタイプのプレジデンシャル水上ヴィラ(300平米)×2室の20室。
URL: http://conradhotels3.hilton.com/en/hotels/french-polynesia/conrad-bora-bora-nui-PPTBNCI/index.html

(Text & Photo:ダージリンこずえ)

ダージリンこずえ
出張、プライベートで、世界を旅する東京在住のアラフォー独身女子が、世界各地で感じ考えたことをゆるく綴る。

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