Coffee with Music コーヒーは音楽とともに

2014.06.27

vol.0 Ritual TOKYO
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17世紀からコーヒーと音楽は切っても切れない関係にある。コーヒーがヨーロッパに伝わったその頃、サロン化したコーヒーハウスでは音楽を鑑賞しながらコーヒーを楽しんだと言われる。18世紀には彼の大バッハがコーヒーカンタータをしたためてもいるというくらい。ま、昔の話はさておき。近いところでは昭和の東京ではジャズ喫茶が大流行りした。ジャズとコーヒーの蜜月はこの時代に醸成されたものなのだろうな、と想像がつく。どちらかというと、その時代は、モダンジャズの激しいサウンドにひたすら耳を傾けつつ、無口にコーヒーをすするという風情が一般的であったのだそうだ(ロック喫茶というのも流行っていた)。
が、いつの頃か、コーヒーブレイクという言葉とともに、コーヒーにはジャズでもスムースジャズ系、ボサノバといった癒し系の音が一般化してきた。そう、日常のちょっとしたブレイクタイムや、食事の後の軽い会話のバックグラウンドに騒々しい音は似合わないということ。それだけ、コーヒーがデイリーなものとしてとけ込んでいる証拠だとも言える。
いつも行くスターバックスで流れている音楽もそうだ。軽いジャズや、ボサノバ、そしてロックの名曲などなど、その選曲には相当の音楽的知識があるのだろうなと感心させられる。邪魔しないけど流れない。ちょうどいい案配の選曲。しかも、おっ!と思わせる曲もチラホラ。実際、お店のスタッフに「今かかっている曲は何?」と聞いたことも数回。で、その選曲の秘密を知るべく、ちょっと調べてみた。

外さない理由はスタバ社内にあった

(以下編集部調べ)
どうやら、スターバックスにはお店でのコミュニケーションを担当する部署があって、季節やそのときのプロモーションにあわせて選曲の方針を決めて、その上で選曲→ディスク化。各店に渡るという流れらしい。例えば、ちょっと前に売り切れ続出した『フレッシュ バナナ & チョコレート クリーム フラペチーノ®』の販売期間には、このフラペチーノ®を飲んだときのようなHAPPYな気分を感じてもらおう、という極めてエモーショナルな選曲だったとか。そんなこんなを考えつつ、今日もスターバックスに行って、どんな曲がかかっているかチェックするのもコーヒーブレイクの楽しみ方のひとつだろうな。
(Text:Y.Nag)

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