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2015.01.18

vol.4 TOKYO Midnight
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“さとり世代”、”ゆとり世代”だの「酒を飲まない」「夜遊びしない」など、上の世代のおじさんやおばさんたちに好き勝手言われている20代。しかし、TOKYOWISE編集部は主に30代後半の世代ばかりで仕事や飲みの席では元気な40代(〜∞)には出くわすが、20代と関わる機会って、実はそんなに多くはない。いったい、20代って夜何して遊んでるの?何考えてるの!? そんな疑問を解決するべく、それなら直接本人たちに聞いてみよう!ということで、都内に在住・勤務する20代女子を集め、座談(飲み)会を開いてみた。

出席してくれたのは、A.Kさん(28才・IT系企業勤務)、J.Tさん(24・IT系企業勤務 )、A.Sさん(27才・メディア系企業勤務)、S.Mさん(28才・スタイリスト)の、全員渋谷区に所在する会社に勤める女性4名。TOKYOWISE編集部より、ざっくばらに質問を投げかけた。(以下、敬称略)


みんなしっかり遊んでるじゃん!

──金曜の夜は、何して遊んでる?
・合コンとか飲み会。多いときで月20回とかあります。(A.K)
・飲み会かなぁ? 火曜日も、オールで飲んでました。(J.T)
・同棲しているので、家で彼のために料理作っていることが多いですね。(A.S)
・仕事柄、遅くなることが多いので、金曜日とか関係ない。ほぼ仕事かな。(S.M)

──週末はどんなかんじ?
・先週は、極寒の中豊洲でBBQしました!(A.K)
・地元の友達と遊んでました〜。(J.T)
・彼と、友達のクラブイベントに出かけました。(A.S)
・仕事で中国に出張に行ってました。(S.M)

──彼氏はいる?
・前の彼にフラれてから、10ヶ月位いないです。(A.K)
・決まった人はいないかなぁ?(J.T)
・同棲中の彼がいます。Facabookを通じて出会いました。(A.S)
・好きな人はいます。(S.M)

──合コンとかって?
・前述の通り。商社の人とかはエグくて、トイレの前で待ち伏せ&壁ドンとか真顔でされたこと結構あります(笑)。(A.K)
・行きます。同業のIT系男子はノリは悪くないけど押しが弱い。代理店の人はチャラいけど話がおもしろくってその場は楽しい〜。(J.T)
・ほとんど行きません。ただ、男友達とクラブは行きます。(A.S)
・合コンとは言わない飲み会やレセプションパーティーには行くことが多いですね。(S.M)

──クラブはいく?
・行きます! 数年前は中田ヤスタカさんにハマって、きゃりーぱみゅぱみゅみたいなメイクしてAIR通ってました。今は、麻布のELE TOKYOに行ってみたい。(A.K)
・決まったところはないけどEDMとか興味あります。今東京で一番イケてるクラブってどこですかぁ? 連れていってください!(J.T)
・大体彼の知り合いのイベントに顔出します。最近は歌舞伎町のギャッツビー(Gatsby House)によく行きます。(A.S)
・毎週は行かないけど、フェスとか、あと仕事柄ルバロンとかたまに行きます。あと上海に出張に行ったとき向こうのバーやクラブに行ったりします。(S.M)
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20代はちゃんと青春しているのか?

おや、こうして聞いてみると、冒頭で述べたような上の世代から噂される20代のそれとは違い、いかにも「20代らしい」それぞれのキャラクターや人間関係に沿ったナイトライフを謳歌しているようである。好奇心旺盛で新しいことや場所に興味津々であり、一緒に会話しているTOKYOWISE編集部も、そのエネルギーに少なからず圧倒されていた。

なるほど、wikipedia「さとり世代」でも以下のように記述されている。
ー「さとり世代」の特徴としては「欲が無い」や「恋愛に興味が無い」や「旅行に行かない」などといった事柄が存在する。(中略)しかし、さとり世代の対象者である2013年度現在の大学生に調査を行ったところ、(中略)彼らの自意識としては、海外旅行に興味があると答えた者や浪費しがちと自覚している者も多く、彼らが格別に消費をしない、物欲がない世代というわけではないー

つまり、一部の上の世代が理解できない「新人類」的な若い子たちはインターネットやゲームなどの新しいカルチャーにより出現しているものの、依然として流行に敏感でアグレッシブな20代の若者たちの行動や心理というのは、いつの時代もそう変わらないのではないか。少なくとも、目をキラキラさせながら語る彼女たちの悩みや言動は、私の若き日と重なって、「そんなときあったなー」と共感できる部分も多かった。

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結局、いつだって上の世代は自分たちのその頃を棚にあげ(というか忘却し)、若さゆえの青臭さをむしろ妬ましい気持ちで「今の若者は〜」と嘆くものなのではないか。そしてメディアは今までとちょっとずれた若者の特徴をわかりやすく命名し、ひとくくりにまとめたがる。しかしネット世代に言われがちな付き合いが悪い、家にこもるような若者は、昔にだっていくらでもいるはずなのだ。

そうして大いに盛り上がった当座談会の終了後、それぞれ魅力的な個性を持ち合わせた20代女子たちは60代の小誌編集長に連れられ、これから長いであろう夜の東京の街へと消えていった。(やっぱり、おじさんにはたかっとかなきゃね!)

(Text:Nao Asakura

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