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2015.10.30

vol.8 TOKYO TASTY
TOKYOUWISE.1

昨今の秋ファッションに物申す!


ファッションはすっかり秋モード。今年の秋冬は「コーディガン」なんていう新しいファッション用語も生まれ、個人的にはそのワードにテレビデオ以来の衝撃を受けたのだが、ともあれ、30代半ばを過ぎて流行りにすぐ便乗するのはあまりにも底が浅い。ファッションを自己表現のツールと考えたとき、それは自身のポリシーや価値観のない“残念な人”と評価されてしまうだろう。

とはいえ、トレンドに左右されない定番アイテムに身を包み、それをベーシックやシンプルといったスタイルで完成させてしまうのもいかがなものか。それが全身Uだったりしたら、まさに致命傷。何が楽しくて服を着ているのだろうとさえ思ってしまう。ファッション業界に精通しているTOKYOWISEの編集長も、昨今のファッション誌における“定番推し”にはいささかの危惧を抱いているという。トレンドを発信するはずのファッション誌が“ずっと長く愛せる定番アイテム”を特集することで、ベーシックスタイルがトレンドであるかのような錯覚に陥ってしまっているのだ。

その結果、こぞってチュールスカートを履く量産型女子とさして変わらない、白シャツにボーイフレンドデニムの「量産型アラフォー女」が東京に増殖。しかもそれを“こなれ感”とか“洗練”と勘違いしているのがタチの悪いところ。自分は違うと思っているアナタももしかして……。

増殖中の量産型アラフォー女を徹底分析


・ナチュラルでボリューミーなロングヘア
・オーバーサイズの白シャツ。腕は必ずまくる
・ボーイフレンドデニムの裾はラフにロールアップ
・アウターはBURBERRYのトレンチ
・足元はポインテッドトゥパンプス
・アクセサリーは断然パール!
・バッグはFENDIのピーカブーやHERMESのバーキン
・必殺!Cartierのタンクウォッチ

まるで某セレブ雑誌から飛び出してきたかのような見てくれである。量産型アラフォー女は港区在住、医者や弁護士の妻ばかりではない。荒川区あたりのタワーマンションに住み、東京湾ではなく荒川を眺めながら夜な夜なドイツワインを傾けている人種も含まれるだろう。彼女らはセレブ感あふれるライフスタイルに憧れるあまり、ファッションまでをも飲み込んでしまったようだ。

TOKYOWISE.3

量産型アラフォー女を脱却! 5つのポイント


では、量産型アラフォー女にならないためにはどうしたらいいか。

❶シャツの色をブルーに変えてみる
デニムと合わせてグラデーションコーデに挑戦。デニムシャツと合わせてデニムonデニムもオシャレ度アップ。

❷デニムのバリエーションを広げる
ダメージデニムやハイウエスト、生デニム。パンツだけでもたくさんのトレンドがある。抜け感の出るホワイトのボーイフレンドデニムはネクストトレンドの予感。

❸パールを卒業する
パールはそろそろ外して、ゴールド×半貴石などカラージュエリーで個性アップ。昨年から人気が高まっているシルバーアクセサリーも、華奢なタイプなら取り入れやすいのでは?

❹ヘアスタイルをチェンジする
人の印象は8割ヘアスタイルで決まるという。美容師に相談しながらほどよいモード感を取り入れ、個性を引き出そう。

❺愛読している雑誌を変える
VOGUEやELLE、SPURといったハイエンド・モード系のファッション雑誌を読んでみよう。そこには本物のセンスを磨くクリエイションが詰まっている。

洋服同士にはある程度のトーンがあり、“合う・合わない”は少なからずある。その組み合わせのなかで、いかに“ハズす”かがファッションの醍醐味であり、個性やアイデンティティとなっていくものだ。本来年齢を重ねることでそういったファッション感覚も身についていくものだが、量産型に属していては、そのセンスはいっこうに磨かれない。まずはそこから脱却し、おおいに秋のファッションを楽しみたいものである。

(Text : Ayako Takahashi-TPDL)
(Illustration: Junko Osawa)

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