現代美術家 杉本博司氏が敷地全体を設計、
小田原文化財団 江之浦測候所が
今秋開館

2017.06.13

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現代美術家 杉本博司氏が敷地全体を設計、小田原文化財団 江之浦測候所が今秋開館 光学硝子舞台 ©小田原文化財団/Odawara Art Foundation

杉本博司氏は、東京都出身、NY在住の現代美術家だ。活動範囲は写真をはじめ、彫刻、建築、インスタレーション、演劇など多岐に渡り、国内海外で活躍し、世界の名だたる美術館に作品が展示されている。

そして、杉本博司氏が構想から10年もの歳月を費やして建設が進められた「江之浦測候所」が、2017年10月9日(月・体育の日)に開館する。


冬至光遥拝隧道 ©小田原文化財団/Odawara Art Foundation 場所は神奈川県小田原市の箱根外輪山を背にして相模湾を望んだ超絶景のロケーション。この施設内に、美術品鑑賞の為のギャラリー棟、石舞台、光学硝子舞台、茶室、庭園、門、待合棟があり、大きく注目されるのが「光学硝子舞台」。この舞台の床はすべて硝子で作られ、太陽の光を受けて輝く。冬至の朝には相模湾から太陽が登り、その光は舞台の前にある大きな石を照らしていく。舞台はその光を受けて輝き、海面に浮いているように見える……なんてダイナミックでロマンティック。ギャラリー棟は、海抜100メートル地点に100メートルもある展示棟になっており、海に向かって12メートル刎ね出したギャラリー先端部には、夏至の日にじっとりした太陽が入ってくる。


夏至光遥拝100メートルギャラリー ©小田原文化財団/Odawara Art Foundation

杉本博司氏は、この施設の概説をこう話す。
悠久の昔、古代人が意識を持ってまずした事は、天空のうちにある自身の場を確認する作業であった。
そしてそれがアートの起源でもあった。
新たなる命が再生される冬至、重要な折り返し点の夏至、通過点である春分と秋分。天空を測候する事にもう一度立ち戻ってみる、そこにこそかすかな未来へと通ずる糸口が開いているように私は思う。

ここでは、建築はアートなのだ。冬至や夏至などの自然の摂理と、人類の歴史が合わさっているこの場所は、自分の意識が生まれた原点に戻っていく。いわば、「心のふるさと」になる。

見学は完全予約制で、小田原文化財団公式ウェブサイトより申し込み(※7月20日より予約受付開始)が必要だ。人生の中で、節目となるような時に行ってみたい。


夏至光遥拝100メートルギャラリー先端 ©小田原文化財団/Odawara Art Foundation

(Text:TOKYOWISE編集部)

小田原文化財団 江之浦測候所
住所:神奈川県小田原市江之浦362番地1
開館日:木曜日〜火曜日 週6回
休館日:水曜日
入館方法:完全予約・入替制
見学は完全予約制のため、小田原文化財団公式ウェブサイトより申し込みが必要。
7月20日より、予約受付開始となる。
見学時間:4月〜10月 1日3回/10時・13時・16時(約2時間・定員制)
11月〜3月 1日2回/11時・14時(約2時間・定員制)
入館料:一律3,000円(税抜き)
※団体や前売り他、各種割引制度は実施しておりません。
※来館は中学生以上のみ。
http://www.odawara-af.com/ja/enoura/

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