破天荒な登場人物たちが繰り広げる“探偵物語”
『インヒアレント・ヴァイス』

2015.04.16

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破天荒な登場人物たちが繰り広げる“探偵物語”『インヒアレント・ヴァイス』

小説家トマス・ピンチョンが1970年代のロサンゼルスを舞台に描いた『LAヴァイス』を、鬼才ポール・トーマス・アンダーソン監督が映画化。ホアキン・フェニックスを主演に迎えた探偵サスペンス『インヒアレント・ヴァイス』が、4月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田ほかで全国公開公開される。

豪華キャストがブッ飛びキャラクターで登場

わずか7作の長編小説と寡作ながら、ノーベル文学賞候補の常連であり、謎に満ちた覆面作家トマス・ピンチョン。彼が自身の小説で初の映画化を許した相手は、深い人間ドラマと独特の映像美で世界的に熱狂的なファンをもち、カンヌ、ベルリン、ベネチアの三大映画祭のすべてで監督賞に輝くという、こちらも天才と名高きポール・トーマス・アンダーソン監督だった。

出演者もまた個性派ぞろい。主人公のヒッピーであり型破りな探偵には、アンダーソン監督の前作『ザ・マスター』でもタッグを組み、才能あふれる役者として知られるホアキン・フェニックス。このほかにもアンダーソン監督が「何年も一緒に仕事をしたいと待ち望んでいた」と語るジョシュ・ブローリンやキャサリン・ウォーターストン、オーウェン・ウィルソン、リース・ウィザースプーン、ベニチオ・デル・トロといった俳優が皆、破天荒なキャラクターを演じている。

突然現れた“元カノ”から
依頼を受ける探偵ドック

ロサンゼルスに住む私立探偵のドックの前に、いまも忘れられない昔の彼女のシャスタがあらわれる。不動産王の愛人となったシャスタはドックに、彼の妻とその恋人の悪だくみを暴いてほしいと依頼するのだった。

捜査に踏み出したドックだったが、殺人の濡れ衣を着せられ、不動産王もシャスタも失踪してしまう。そしてドックは巨額が動く土地開発に絡む、国際的な麻薬組織のきな臭い陰謀に引き寄せられていく。

完璧に再現されたきらびやかでグルービーな1970年代のポップカルチャーにも注目したい本作。ポール・トーマス・アンダーソン監督だからこそなしえたカオスだけど心地よい、魅惑の世界だ。

Text by YANAKA Tomomi

『インヒアレント・ヴァイス』
4月18日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネ・リーブル梅田ほか全国公開
監督・脚本│ポール・トーマス・アンダーソン
出演│ホアキン・フェニックス、ジョシュ・ブローリン、オーウェン・ウィルソン、キャサリン・ウォーターストン、リース・ウィザースプーン、ベニチオ・デル・トロ
配給│ワーナー・ブラザース映画
2014年/アメリカ/149分
http://wwws.warnerbros.co.jp/inherent-vice/

OPENERSより
MOVIE|ポール・トーマス・アンダーソン監督とホアキン・フェニックスが再タッグ
http://openers.jp/article/956323

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