東京都写真美術館
『フィオナ・タン まなざしの詩学』

2014.07.31

CLIPPING
東京都写真美術館『フィオナ・タン まなざしの詩学』 《インヴェントリー》HD&ヴィデオ・インスタレーション 2012年 Courtesy of the artist and Frith Street Gallery, London; Wako Works of Art, Tokyo

オランダを拠点に活動する映像作家フィオナ・タンの大規模個展『フィオナ・タン まなざしの詩学』が東京都写真美術館で開幕された。メディアの変遷とともに深化された、彼女の研ぎ澄まされた美学と哲学に触れることができる。9月23日(火・祝)まで。

フィオナが手がけた長編映画も上映

1966年に、中国系インドネシア人の父と、オーストラリア人の母のもとに生まれたフィオナ・タン。1988年からはオランダ・アムステルダムに移住し、メディアをつかった多彩な作品を生み出してきた。

なかでも、古い記録フィルムや写真を素材とし、ときにドキュメンタリーとフィクションの間を往還しながら、集団や個人における文化的差異がいかに記録され、またひとびとの記憶にとどめられてきたかを繊細に問いかける作品は国際的な評価も高い。そんなフィオナは日本でも注目を集め、昨年は金沢21世紀美術館で展覧会を開催。国内でもおりおりに作品が発表され、日本に由来するものも多数手がけている。

《インヴェントリー》HD&ヴィデオ・インスタレーション 《ディスオリエント》HDインスタレーション 2009年

東京では初の大規模展となる本展。会場には2009年ヴェネチア・ビエンナーレのオランダ館出品作でフィクションとドキュメンタリーが同居し、ことなる時空間が交差する『ディスオリエント』が登場。また、イギリスの建築家ジョン・ソーン卿が蒐集した時代や背景のことなるさまざまな遺物から、彼の人生、思考、美学をポートレイトし、アジア初公開となる『インヴェントリー』にいたるまでを展示。

さらに、自身のバックボーンである中国、オーストラリア、インドネシア、香港などへ赴き、フィオナが自身のルーツを探る『興味深い時代を生きますように』や、あらたな展開を含めた新旧の代表作が紹介される。 Text by YANAKA Tomomi

OPENERSより
ART│アジア初公開作品などを含む、東京ではじめての大規模個展
http://openers.jp/culture/tips_art/news_fiona_tan_terminology_46902.html

TOKYOWISE SOCIAL TOKYOWISE SOCIAL
News Clip一覧を見る