子どもたちの夏の冒険を描いた
『なまいきチョルベンと水夫さん』

2014.08.04

CLIPPING
子どもたちの夏の冒険を描いた『なまいきチョルベンと水夫さん』 © 1964 AB SVENSK FILMINDUSTRI ALL RIGHTS RESERVED

世界的児童文学作家アストリッド・リンドグレーン原作で、小さな少女の冒険譚が描かれた『なまいきチョルベンと水夫さん』。この半世紀前に生み出されたスウェーデンの名作が7月19日(土)より、新宿武蔵野館ほかでロードショー中だ。

世界的な児童文学作家、アストリッド・リンドグレーンが脚本を担当

『長くつ下のピッピ』や“ロッタちゃんシリーズ”などの作者として知られ、スウェーデンが生んだ世界的児童文学作家アストリッド・リンドグレーン。彼女が脚本を担当した人気作が半世紀の時を越えて、ついに日本でも劇場公開される。

本作は、もともとリンドグレーンが脚本を書いた13本からなるテレビシリーズから生まれた原作本、『わたしたちの島で』のなかの物語を凝縮したもの。子どもたちと動物とのふれあい、おませな少女の恋への憧れなど、印象的なエピソードを抽出し、おなじ配役で映画化。本国スウェーデンでは、空前のヒットとなり、劇場版もその後続編が製作されるなど、人気シリーズとなった。

また、メガホンを取ったオッレ・ヘルボム監督もまた、『長くつ下のピッピ』(1970年)などのピッピシリーズや、リンドグレーン原作の映画を数多くてがけ、名タッグとして知られる。

ぽっちゃりとした体型でおてんばな少女チョルベンには、マリア・ヨハンソン。このほかにも“相棒”の犬「水夫さん」をはじめとするウサギやアザラシなど動物が数多く登場するのも、動物愛護家として知られたリンドグレーンならではといえるだろう。

チョルベンたちがもらった赤ちゃんアザラシの行方はいかに

大きな笑顔と大きなおしり、ときに大人もたじたじとなるような言動の少女チョルベンは、愛犬「水夫さん」といつも一緒。ある日、アザラシの赤ちゃんを漁師から譲り受け、モーセと名づけたチョルベンは、友達と一緒に飼いはじめる。

しかし、モーセに夢中のチョルベンに水夫さんは寂しそう。そんなとき、一度はチョルベンにあげたアザラシが高値で売れると知った漁師は、チョルベンたちから奪おうとし、さらに水夫さんがある事件に巻き込まれ──。

夏休みを迎えた子どもたちはもちろん、大人も童心に戻してくれるようなチョルベンたちの物語。自然豊かな島の風景、そしてスウェーデンのシンプルで心地よいスタイルとともに、作品誕生から半世紀がたったいまでも、新鮮な驚き、そして笑顔を私たちにもたらしてくれることだろう。
Text by YANAKA Tomomi

『なまいきチョルベンと水夫さん』
7月19日(土)より、新宿武蔵野館ほか全国順次公開
監督│オッレ・ヘルボム
出演│マリア・ヨハンソン、クリスティーナ・イェムトマルク、ステフェン・リンドホルム
配給│クレストインターナショナル
1964年/スウェーデン/92分
http://www.crest-inter.co.jp/suifusan/story.html

OPENERSより
MOVIE|スウェーデンの半世紀前の名作が日本に
http://openers.jp/culture/tips_movie/news_suifusan_47009.html

TOKYOWISE SOCIAL TOKYOWISE SOCIAL
News Clip一覧を見る