Editor’s Eye

2015.06.28

Editor’s Eye
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オリヴィア・パレルモも登場!
「ELLE Women in Society」に行ってみた

未婚も既婚も問わず、女性たちの人生において仕事は大切な生きがいになってきている。以前はその仕事を続けるために、結婚や子育てなど様々な犠牲を払い、髪を振り乱し、女を忘れ、馬車馬のように働くことが当然のことだった。しかし、最近のワーキングウーマンには変化の兆しが見えてきたようだ。

6月13日に六本木アカデミーヒルズで開催された「ELLE Women in Society」は、雑誌『ELLE』が主宰した働く女性たちに向けた読者参加型イベント。昨年に引き続き第2回目となる今回のテーマは「幸せになる働き方」。各界の第一線で活躍する女性たちが、女性の働き方、生き方について語り合うトークライヴを中心に、女性のワークライフを考える様々なプログラムが催された。

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まず、会場を訪れてみて驚いたのは、来場者の人たちの意識高い系女性の多さ。これまでいくつかの雑誌の読者イベントを見てきたが、チャラ系女子がここまで少ないのは『ELLE』という雑誌の品格だろうか。世代は30代~40代が中心だが、美魔女的な巻き髪×若作り女性はほぼ皆無。ボブ率&まとめ髪率高めのナチュラル派が多勢で、ファッションも休日らしいリラックス感はありながらも、ちょっとしたモード感も忘れない。女性のワークライフバランスというのは、こういうところにも垣間見えるのかもしれない。

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ミュージシャンのシシド・カフカさんと作家の川上未映子さんのトークライブでは、壁にぶち当たった時の乗り越え方として、「分かるものからとにかく動く。アクションを起こすことを大切にしている」と語ったシシドさん。対して川上さんは「自分が達成したこと、成功したことを書き留めておく。後で見返すと自身になるし、自分にしかできないことだから」と、それぞれの個性が光る、具体的なアドバイスを聞くことができた。
また、IT業界で活躍する女性起業家3名によるトークセッションでは、それぞれのビジネス理念から成功術など、様々な話題が飛び交った。3名とも子供を持つ母として、時間にとらわれない働き方をするため、子供の学びのための教材として、家族とのコミュニケーションツールとしてなど、様々なIT活用法を紹介。その反面、ITに自分が束縛されないためのコントロールにも触れるなど、自分らしいワークライフバランスを築くための、アイデアが散りばめられていた。

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トークライブのメインスピーカーを飾ったのは、スタイル・アイコンとして世界的人気を博すソーシャライト、オリヴィア・パレルモ。立ち見が出るほど大盛況の会場に現れたオリヴィアは、そのオシャレ番長ぶりを遺憾なく発揮。赤を効かせたオーガンジーのストライプドレスに、ゴールドの大ぶりバングルで華やかさと知性を。パイソンクラッチやフォークロアサンダルを合わせることで、絶妙なハズしと遊び心を見せてくれた。

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旧知の仲だという坂井佳奈子編集長とは終始リラックスムードで話はすすみ、「夫からのダメ出し? あるわよ。彼はハイウエストのフレアパンツは好きじゃないみたい」と、昨年結婚したばかりの夫・ヨハネスとのプライベートな話題にも。また、働く女性のファッションについては「自信なくとぼとぼと歩くのが一番ダメ。ヒールが辛いなら低い靴でも素敵な物を探せばいいの。心地良くてもいいから、自分に自信が持てるファッションをするべきね」と語った。自分らしくブレずに仕事もファッションも人生も謳歌する若き成功者、オリヴィアの幸せエキスを、少しお裾分けしてもらえた気がした。

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かつては、お金やキャリアを第一に働いてきた女性たちも、今はワークライフのバランスを重視した、人生の充実感や満足感へと志向がシフトしてきている。これは、お金だけでは幸せになれなかった、バブル世代への抵抗からくるものだろうか。はたまた、自分のことで精いっぱいの男たちの草食化が生み出した、女性の生き方なのだろうか。いずれにせよ、意識高い系の女性たちは精神的にも経済的にも自立し、より人生を謳歌する術を模索し始めているのだろう。

(Photo:Tsukasa Nakagawa)
(Text:Yumi Sato

ELLE Women in Society
http://womeninsociety.elle.co.jp/

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