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2016.06.10

vol.10 TOKYO Go Out !
体感せよ、六本木の新・夜遊びスポット3選! Feel Night Breeze in Roppongi

しこたま飲んで、はしゃいで、踊って。20代の頃、筆者は3年間ほど夜の六本木でバイトしていたことがある。公共の道路や樹木を敷き布団に熟睡するとか、数えきれない失態も(ご迷惑を掛けた方々には土下座しかない)今となっては懐かしい想い出だが、お酒を飲むためや音楽を聞くためにわざわざ六本木に行くかといえば、今はほとんど行かない。だって、それなら、家の近所の行きつけの店で十分に事足りてしまうから。

でも、最近の六本木には中々オモロイ遊び場があるらしい。周りのアクティブな友人から聞きつけて、久々に繰り出してみた。超個人的感想と共に、3つの新・夜遊びスポットをご紹介したいと思う。

無敵&爽快。連射がヤミツキの快感。
でも一番すごかったのは…
―シューティングBAR ホローポイント―


シューティングBAR ホローポイント

『シューティングBAR ホローポイント』と初めて聞いた時、店内で銃弾が飛び交っているハードなイメージがすぐに浮かんだが、実際はバーの一番奥に別室のガンシューティングルームがあって、その中でだけ発砲する安全なシステムだ。

レンタル銃は、ゲーム「バイオハザード」シリーズに登場するラクーンポリスの特殊部隊S.T.A.R.Sの隊員使用の「バイオハザード サムライ エッヂ スタンダード・モデル」や漫画「シティ・ハンター」の冴羽遼が使用する「コルト・パイソン」といった拳銃から、悪名高きヒトラーの“電動ノコギリ”の異名を持つ「MG42」などのマシンガンまで全22丁がそろう。

シューティングBAR ホローポイント,髙橋佳久さん オーナーの髙橋佳久さん。銃の持ち方や撃ち方のコツを一から丁寧に指導してくださる。ルパン三世や次元大介の使用モデルも常備

どちらにしようかな。ルパン三世の拳銃と迷ったが、選んだ一丁は「デザートイーグル」。初めて間近に見る拳銃は思ったよりはるかに小さかったが、持ってみたら、重っ。冗談抜きで一瞬肩が落ちた。「マトリックス」のエージェントや「ニキータ」などの映画でも使われた世界最強のハンドガンだと聞いて、納得。同店人気ナンバーワンの銃なのだそう。

シューティングBAR ホローポイント

安全のため、ゴーグルを着用。レンタルガンはみんなが使うので、握る前には手指をアルコール消毒する。銃口は決して自分に向けないこと。左右の壁と天井は撃たないこと。これらが守るべき基本的なルールだ。

「右手の親指の爪の上に左手を重ねて、手を合わせるようにして銃を包み込みます。両手で持った方が当たりやすいですよ」とオーナーさん。初心者、常連客問わず、シューティングする時は、スタッフの人が必ずそばについてくださる。

シューティングBAR ホローポイント

装弾数は27発。紙の的、赤と黄のボトルの的、その下に当たると中心が赤く光る丸い的の3タイプの的をめがけて撃つのだが、27発なんてほんの一瞬。撃つ度にアクション映画のシーンみたいに、反動で体が大きく後退し、撃ち終えた時はぷるぷると腕が震えていた。

しかし、なんと気持ちの良かったことか。米軍使用のサブマシンガン「アサルトライフル(M14-A1)」の連射も体験したが、両腕を通して伝わってくる電流のような刺激はハマると少々キケンかもしれないが、あのダダダダダダダダの快感は、普通のスポーツにはないなんとも言えない清々しさがあった。

何よりこの日、一番びっくりしたのは取材に同行したカメラマンのN氏のみごとな腕前だった。絶妙な瞬間を切り取る人とは知っていたが、シューティングも百発百中、その集中力は凄まじく、「ちょっと当たったからっていい気になるなよ」と無言で(勝手に)諭され、打ちのめされた夜だった。

Hollow Pφint(ホローポイント)
港区六本木5-1-4 六和ビルB1
03-5411-3123
月~木・土:19:00~1:00
金:19:00~3:00
定休日:日・祝日


巨大遊郭で楽しむ、花魁妖艶エンターテイメント
―六本木 香和(KAGUWA)―


花魁妖艶エンターテイメント
―六本木 香和

「六本木 香和」は、在りし日の遊郭をモチーフにした空間で、日本の伝統美とモダンを融合した特有のショーが楽しめる大型アミューズメントレストラン。6年ほど前から京都の花柳界の文化に魅せられ、研究を続けている筆者に、ある友人は教えてくれた。「花魁とか武士とか、日本の美を象徴する役者がステージに出てくるし、たぶん、あなたは好きだと思う」

早速、観に行った。美しく、きらびらか。演出も凝っていて、悲喜こもごも、観る者を楽しませてくれたが、細かい話をすると、(着物を)脱がされることを前提とした花魁と、男性の手が入りにくい“左褄”を取る京都の芸妓や舞妓は、着物の着方ひとつとっても、似て非なるもの。だから、ショーを楽しむというまったく違う気持ちで行ってみたが、少しなりにも本物に触れてきた筆者から言わせていただくと、衣装やお化粧、髷といった“側”の部分が正直ちょっとチャラく感じてしまった。

欧米だけでなく、シンガポールをはじめアジアなど、外国からのお客さまも多かった。ならばなおさら、見てくれのクオリティにもう少しこだわって、日本文化を美しく、正しく伝えていただきたいなと切に思った夜だった。

六本木 香和
東京都港区六本木5-4-2
03-5414-8818
18:00~0:30(金・土~3:30)
ショー
1部 18:00~OPEN 19:30~SHOW
2部 21:00~OPEN 22:00~SHOW
※美桜座公演(土・日のみ)
15:45~OPEN  16:30~SHOW
http://www.kaguwa.com/

奇々怪々な魔法の国。秀逸なマジックショーをご堪能あれ
―魔法ダイニングバー オズマンド OSMOND―


魔法ダイニングバー オズマンド OSMOND
©Tr1ckster LEO TAKAYAMA

『魔法ダイニングバー オズマンド』はその名の通り、マジシャンのステージとテーブルマジックショーが楽しめる魔法のダイニングバーだ。映画「アダムスファミリー」の全シリーズに出演し、世界で最も優れたマジシャンに贈られる「マジシャン・オブ・ザ・イヤー」を2度受賞した“魔法の手”を持つ男クリストファー・ハートなど、普通にはお目にかかれないスペシャルゲストも登場する。

マジックなんて。はなから信じていなかったけれど、半径50センチ以内で披露された時、本気で感動した。美しい嘘も素敵だな。そう思えた夜だった。

魔法ダイニングバー オズマンド OSMOND
港区六本木4-6-7 六本木4丁目ビルB1F
03-6447-0221
月~木18:00~23:30(金・土~翌3:00)
日・祝18:00~22:00
定休日 無休
https://osmand.ssp-inc.jp/

(Text:岸由利子
(Photo:Masashi Nagao(シューティングBAR ホローポイント))

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