2017.09.11

Vol.20 アツい東京

大人気企画「タクシーで行く、心霊スポット巡礼ツアー」の謎を解く!


夏といえば、肝試し。昨年TOKYOWISEがお届けした「東京最恐・心霊スポットツアー」は、歌舞伎町ホストクラブの怪ビルや池袋の処刑場跡地など、都内でヤバいと噂の心霊スポットを立て続けに半日で回るというかなりきわどい内容だった。

が、あの日の私は、見えない何かの影響を確実に受けていたと思う。行く先々で、原因不明の眠気に襲われたり、体が異様に重く感じたのはまだしも、取材後、まだ一滴の酒も飲んでないというのに、頭はクラクラ。千鳥足のまま、小雨降る生ぬるい街をあてもなく徘徊し続けた。思い出すと、亡霊みたいで不気味だ。

「ならば、よせばいいのに…」と自分でも思うが、悲しいかな、一度足を踏み入れたことを掘り下げずにいられないのが、性。今回ご紹介するのは、三和交通の大人気企画「タクシーで行く、心霊スポット巡礼ツアー」。いかにも怪しげなツアーを作った理由は何なのか、本当に“出る”のか!?その謎に迫るべく、同社八王子営業所を訪ねてきた。

お客様に楽しんで欲しいから。
老舗タクシー会社が贈る、夏限定の新サービス




1964年創業の三和交通は、地域密着型サービスの提供に徹し、“お客様から選ばれるタクシー会社”として、最多のリピーター数を誇る老舗タクシー会社だ。近年は、陣痛タクシーやペットタクシーなど、時代のニーズに合わせた地域貢献も行っている。でもって、なぜ、心霊スポット巡礼ツアーなのか?

「このツアーは、2015年の夏、弊社代表のアイデアからスタートしました。面白いからやってみようと。当初は横浜のみの開催で、計14回の運行予定をホームページで告知してみたところ、即完売。キャンセル待ちが100件以上出るなど、ありがたいことに、出だしから人気の企画となりました」と話すのは、同社総務兼広報課長の眞壁広貴さん。

他にも、バレンタインには、ドライバーがチョコレートを配る、ハロウィンやクリスマスには、仮装したドライバーが出迎えるなど、一年中、サプライズを乗車客に届け続けている。昨年は、戦後最大のミステリアスな事件「三億円事件」の事件現場や車両が放置されたスポットを巡る「三億円事件ツアー」を府中市で開催し、これまた好評を博した。そう、心霊スポット巡礼ツアーは、サービス精神旺盛な同社が考案した夏限定の新サービスのひとつなのだ。



有名どころから知る人ぞ知るコアなスポットまで、地元の事情に精通したタクシードライバーたちが厳選したスポットで構成される心霊スポット巡礼ツアー。抽選で選ばれし当選者たちは、多魔(多摩)、凍京(東京)、横浜と、今年新たに加わった不死身野(ふじみ野)の計4エリアで敢行中のツアーをお楽しみ中だ。

地元・八王子のタクシードライバーだから知っている
心霊スポットの真相




こちらは、昨年から2年連続で「心霊スポット巡礼ツアー 多魔」のドライバーを務める森嶋幸三さん。“心霊スポットのメッカ”として名高い八王子が地元だ。

「八王子には、昔から謂われのある心霊スポットが幾つもあります。コースを構築していく上で、毎年、何ヶ所か候補に上がるんですけど、できれば近づかない方が良い場所でも、コースの導線上、通らざるを得なかったりします。地元民ならではのローカル情報や体験談を元に作っているので、おそらくウェブ上では、知られていないようなマイナースポットもご案内できているのかなと思います」



巡礼ツアーでは、タクシーの運転だけでなく、各スポットにまつわるエピソードを乗客に語り継ぐストーリーテラーの役割を担い、さらには記念撮影まで担当している。「仕事とはいえ、正直、ここは勘弁して欲しいというスポットはありますか?」。聞くと、次の4つのスポットを挙げてくださった。

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