vol.6_title_Same Sex Marriage

2015.07.11

vol.6 TOKYO LOVE

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──今回取材した中には、「死ぬまで親にはカミングアウトしない」というゲイの方もいました。まわりの男性カップルはいかがですか?

アルミ:家族との関係上、会社の立場上、絶対に言えないという人は多いと聞きます。あと、日本で長男に生まれたことに対して、プレッシャーを感じる年代って、やっぱりある気がします。それを踏まえると言えない気持ちは分かりますが、私たちのまわりのゲイカップルは…

ミナ:類は友を呼ぶのかもしれませんが、日本人同士のカップルでも、オープンリーゲイが多いです。

アルミ:自分たちがオープンできる環境にいることは、すごくありがたいことで、まわりに感謝すべきことです、本当に。

──アルミさんはイギリスに長く住まれていそうですね。雇用、年金、相続などにおいて、既婚者と同じ権利を得られるシビルパートナーシップ法が2005年12月19日から施行されたり、同性カップルが社会的にも暮らしやすい国だと思います。日本に帰国した時、いかがでしたか?

アルミ:例えば、向こうでは、連名で個人の銀行口座が開設できますが、日本ではできなかったり。色んなところで違いは感じますが、全体として閉鎖的だなと。あと先ほどの話にもあったように、ヨーロッパと比較するとセクシュアリティを隠す人が多いように思います。「日本で生活するには苦しすぎるから」と、オランダやイギリスなど、パートナーの母国に渡った人は本当に多いです。

──子どもを持ちたい願望はありますか?

アルミ:私はないのですが、付き合い始めた頃に、ミナが「欲しい」と言った記憶があって、「もし、産むとしたら、彼女の方だな」と思ったことがあります。最近は、まわりで妊活中の同性カップルもいて、彼女たちからそういう話が出てくることがあります。

ミナ:ヨーロッパでは、ゲイの友人から精子をもらって、子どもを持つカップルも多いですが、ハードルはかなり高いみたいです。私はあくまでも彼女が一番大事なので、子どもがいることによってさらにハッピーになればいいけど、いることでこの関係性が崩れるなら、いらないという感じです。子どもだけじゃなく、私たちが二人で創れること、できること、次の世代に残せることはいっぱいあると思いますので。

アルミ:今の時点では、自分たちで子どもを育むことはイメージしていませんが、だからといって、ゲイカップルの子育てに関して、無関心ということではないんです。

ミナ:友人のビアンカップルが妊活中も、生まれた後も、忙しい時に預かったり、マックスでサポートできる体制を作れたらいいなと思っています。力になれることはきっとたくさんあるから。作れる人は、どんどん作ったらいい。喜んで応援したいです。

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