title_daycamp

2015.09.15

vol.7 TOKYO COST PERFORMANCE
topimage_daycamp

夏から秋といえば外遊び真っ盛りの季節。第3次アウトドアブームと言われている今、本格的なキャンプから、公園でのピクニックやBBQを含めたデイキャンプまで、その形もかなり多様化してきている。

“アウトドア” と聞くと、誰にでも簡単にできるコスパのよさそうなアクティビティに感じるが、実際にお呼ばれしたデイキャンプなどでも、終わってみたら「あれであの値段か!?」など、不満を漏らしたくなる経験は誰しもあるはず。なぜゆえにそういう結果になるのだろうか?

でてきた料理の質?


まずはでてきた料理の質について考えてみることにしよう。あまり経験がない人達や、突発的に企画し実行した場合にやりがちなのは、「質より量」という考えかたである。とにかく安めの食材を余らせるほど大量に買ってしまうこと。これは、コスパが悪くなる理由第1位と言っても過言ではない。子供達が大勢いるならまだしも、いい大人が中々噛み切ることのできない肉をお腹いっぱいになるまで食べ続けるわけがない。ましてや、外で食べているからといって、いつも以上に食が進むわけでもない。結果幹事が持ち帰ることになる無残にもあまった食材の分までもお金を取られているのだ。実際には、質のいい食材を使い少し物足りない程度で品数を増やしてあげたほうが、満足感を与えることができる。

例えば、食後のアイスコーヒーなどもその演出の一つ。アイスでも楽しめるスターバックスのドリップタイプ、“スターバックス オリガミ® スターバックス カティ カティ ブレンド” は、氷を入れたカップにドリッパーをセットし、お湯を注ぐだけで、香り高く本格的なアイスコーヒーが楽しめる。このようなちょっとした気遣いで、いい印象を持ったまま帰路につくことができるだろう。仕事同様に相手の身になり細かな気を使うことが重要なのだ。

02

使っている道具のクオリティ(見栄え)のせい?


道具に関してはコスパ云々より、とにかく一番お金がかかるとこ。ちょっと名前があるブランドで揃えようものなら、軽く10万円はすぐに越してしまう。筆者を含む男性陣にはありがちだが、アウトドアにはまってしまえば、うん10万からあわよくば三桁なんてことはすぐにかかってしまうのだ。ただここは考え方次第!ちゃんと手入れをしながら使用し続ければ、確実に数年に渡りクオリティやデザイン性の高いものを使い続けることができる。物によっては一生もんなんてのも。そして、こういったアウトドアブランドのもう一つの利点は、修理保証がしっかりしているところ。先行投資さえしてしまえば、あとはメーカーが格安、時には無料で修理をしてくれることも。ただ、新商品を買い続けていたらコスパが悪くなってしまうので、そこは見極めていただきたい。

決して悪くはないが、やはり、前出したようなこだわりの道具に比べてしまうと、ホームセンターで売っているような、「ワンシーズンではい終わり」的なBBQグリルとワンタッチタープなどでは上がるはずのテンションも半減してしまう。やっぱり見栄えも、満足感を与える重要なファクターなのは間違いない。道具や調理器具を持っているということは、料理の幅も広がり、想像力次第では様々な展開をすることが可能になるのだ、結果「またやりたいね」「次も誘ってください」という主催側にとって一番の褒め言葉にたどりつけるのである。

名称未設定 1

それとも開催された場所?


特に東京都内で行きやすい場所、トイレや水場といった設備がしっかりとしている所はやはり人気で、シーズン中は確実に難民キャンプ状態になっている(笑)。自然の中で落ち着いてなんて間違っても言えない状況なのだ。いくらシーズンといえども、すし詰め状態で周りに気を使っていては、楽しむものも楽しめない。しかし、経験があればシーズン中であろうとも空いている場所で最高のデイキャンプを楽しめるのだ。しかもそんな人気スポットからほんの少し入っただけだったりもする。結局は自分たちの努力次第で、コスパを良くも悪くもできるわけ。

また最近は、事前の買い物や道具を揃えるなど一切必要ない、本当に手ぶらで行けるBBQ場が増えてきているのをご存知だろうか。これがまた中々の曲者だったりもする。無難な食材に無難な場所、そしてホームセンターの数倍する炭や薪と、弱みにつけこんだアコギな商売をしている。何も持っていないからある程度の金額がかかってしまうのはしょうがいないと腹をくくれていればいいが、正直私としてはおすすめできないほど、コスパの悪さの極みである。まあそれが商売と言ってしまえばそれまでなのだが(笑)。

150801_2392

そこで今回、筆者である私を中心に揃えたキャンプ歴10年以上の精鋭4名と、編集部から編集長を含めた4名の計8名で、東京あきる野市にある某キャンプ場にてオートデイキャンプを決行してみた。
編集部チームは、休日ドライバーによる事故渋滞に巻き込まれ、現地到着まで3時間を要するというアクシデントには巻き込まれたが、その間先発チームで設営を進め、到着と同時にデイキャンプを開始できる状況を作っておいた。
それではまずデイキャンプの主役である料理の内容から。

料理の内容


サルサ&チップス
シーザーサラダ
焼き鳥
焼肉
手羽元のダッチオーブン焼き
トマトソースのシーフードパスタ
マルゲリータ(一枚)、ペッパーロー二ピザ(一枚)、なすピザ(一枚)
ハンバーガー

酒&ドリンク類


ビール1.5ケース+持ち寄りワイン数本
2Lのソフトドリンク(3本)

といった具合に、すべて手作りメニューの計10品で、お一人様約3,000円とかなりのコスパの良さ。実はこの予算であと2品ほど作る予定だったのだが、みんなのお腹の具合を現場で判断し、とりやめたりもした。
こういったデイキャンプにありがちなのは、焼くだけ料理のBBQスタイルにしてしまい、予算がグンとあがってしまうとうこと。食材を加工しながら様々な料理に使い回していくと、かなりコストも抑えられるのだ。
そして何より嬉しかったのが、みんながストレスなくお酒と食事と自然を楽しみ、満足げな顔で帰っていってくれとこと。是非、第2回も開催できればと思う。

collage

そして最後にアウトドアで遊ぶ上でゴミ問題には是非、気を使ってもらいたい。都内の河川敷のBBQに代表する、置き去りのゴミの山。これは、人として絶対にダメ!マナーというよりかはモラルの問題!いかにゴミを出さないで綺麗に遊ぶかは大人として当たり前のこと。
そのために前の晩からある程度仕込みをして、ゴミを減らすなどの努力は必要不可欠なのだ。兎にも角にも、ゴミの処分にかかる費用は、一番コスパが悪いことなので、その辺りに十分気をつかいながらこれからの季節のキャンプを満喫してみてはいかがだろうか。

150801_2182

(Text: Tatsuya Nakamura – R.G.C)
(Photo: Takeshi Takagi)

TOKYOWISE SOCIAL TOKYOWISE SOCIAL