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2016.01.19

vol.8 TOKYO TASTY

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初心者は、とにかく好きな数字を3つ選ぶべし!



舟券は、マークカードに記入して買う。1日12レース行われるので、そのレース番号と、各回の予想数字と購入金額をマークシートに記入し、発券する。ボートレース夫婦のゆるいアドバイスは、初心者にとってありがたいものだった。ミゲルくんと筆者の緊張は、またたく間に溶け、思いつくまま、3つの数字の組み合わせで、各レースに500円を掛けていった。上記は、中盤も過ぎた8レース、ミゲルくんの舟券だ。

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ボート、レーサーのユニフォーム、旗の色は、6艇の判別を分かりやすくするために、白、黒、赤、青、黄、で色分けされている。“差し”や“まくり”、“つけまい”など、さまざまな戦法があるそうだが、新参者には、なんのこっちゃ分からない。「楽しめば、それでええよ」と、ボートレース夫婦・夫の心強い助言にあやかり、予想着順が当たることを願うばかり。

同レース、惜しくも、微差ではずしたミゲルくん。筆者はこの時点で、惨敗続きだったが、それでも楽しいと感じたのは、レースから次のレースへのスパンが極めて短く、その限られた時間の中で、好きな数字の組み合わせを考えつつ、「もしかしたら、当ったりして?」という淡い希望が、たったの500円で味わえるゲーム感覚があるからだ。

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一方、ミゲルくんは、そば、もつ煮込み、ハムカツなど、気分を上げる屋台フードもはた目に、11レースで、掛け金2,000円、“1-3-5”の3連複という大勝負に出た。戦闘モードの横顔、凛々しくも、ザンネン。このレースも、あとちょっとのところで勝敗がついた。

お天道さまのもと、JINROで宴状態かと思いきや、「これから換金しに行くよ」と、ちゃっかり勝負していたボートレース夫婦・嫁。脳天気に見えて、締めるところは締める女。そんな彼女を尊敬のまなざしで見つめるミゲルくん。嫁いわく、「そんなに大した金額を賭けるわけでもないし、使ったお金が戻ってきて、トントンぐらいの感じだよ」。的中配当金(払戻金)の受け取り方も、実にシンプルだ。的中券をマシンに入れ、精算ボタンを押せば完了。キャッシュが手に渡る仕組み。その一連をミゲルくんも、筆者も、指を加えてみていた。

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ビール片手に、1人観戦&デート。若者ファンも増加中


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競艇場には、圧倒的にオジサマが多いのは事実だが、20代カップルや30代女性などの姿もちらほら。「彼が勧めてくれて、面白うそうだったから」 「家が近いから、ひとりでふらっと来ています」など、コンビニに立ち寄るくらいのライトな感覚の持ち主が多かった。「とにかく楽しかったです!」と言うミゲルくんと同じで、体感が実感。ボートレースの魅力をした一日となった。掛け金のケタが増えると、また話は違ってくるかもしれないが、ランダムに選ぶ数字だけで、ゲームに興じる子どものように熱狂できるスリルはたまらない、ということだけは、ボートレース初心者としてお伝えできる。

(Text and Photo: 岸 由利子)

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