The ABC\

2016.03.14

The ABC\’s of International Marriage
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国際結婚で見えたセグメント

「国際結婚したの」と学生時代の友人に言うと、第一声は大体コレ。

「どこで出会うの?!」

確かに国際結婚してみて、東京においては、国際コミュニティと日本人コミュニティは、はっきりと分かれることが一目瞭然。しかし、類は友を呼ぶというか、国際結婚している友達が出来ると芋づる式にドンドン増えて行くのが友達の輪で。今や私にとって国際結婚はさほどハードルの高いものでも、稀有なことでもないのだけれど。私の迷走時代にはきっと同じ質問をしていた。

海外志向は、確かにあった

実は私、国際結婚の可能性を模索していた。就職のタイミングで上京してきて、合コンやら夜遊びやらを、お姉さん方に手ほどきして頂き、遊びも仕事も120%で楽しんだ20代。合コンは友達が増えていくけれど、ちっともモテない私。この市場では勝てないと、女としての勝負は捨て、面白キャラとしてオンリーワン戦略に転換。全ての出会いは幅広い人脈へと成長し、仕事でミラクルを起こせるようになった。ただ一方で、いずれは素敵な人に愛をささやかれながら結婚したいという淡い夢も捨てきれなかった。グランドキャニオンやバルセロナといった欧米に海外旅行へ行った時「映画に出てくるような男性が、なんて多いのだ!」と衝撃を受けた。結構タイプかも、と。

でも現実は厳しい。旅行先で出会っても付き合うのは難しい。現実問題、住んでいる東京でどうやって出会えば良いの?と。色々画策してみたものの、東京にいる外国人にとって、私は何の魅力も無いようだった。勿論出会いもそんなにあるはずもなく。大抵「おおおーっ!!!」と目を見張るモデルのような殿方の傍らには、これまたモデルのような美人がいるわけで……

海外留学の経験もなく、英語もそんなに出来ない私は、国際的な友達もさほどいない。インターナショナルなイベントなどに顔を出すも全滅。よくよく考えると、英語力が乏しい私は、相手の外国人が日本語堪能で、更に日本文化にもリスペクトがある人でないと難しいと分析。しかしそんな人は、東京マーケットではもちろん人気な訳で、もう既に素敵な彼女がいることは言わずもがな、である。

東京というマーケットを考える

そもそも、外国人と絞らずとも、東京マーケットを分析してみる。あまりにも人がひしめき合う東京では、「ちょっといいなー」という感じになっても、「もっとベストな人がいるはず!」「もっと他に相手にとっていい人がいて、自分なんて相手にしてもらえる自信がない……」と、一つ一つの出会いを疎かにしてしまうんじゃないだろうか。18歳くらいで結婚している田舎の友達のことを考えると、決まった枠の中から、ベターを選択して結婚しているように思う。次から次にチャンスがあるというわけではないのだから、そこに迷いは無い。

更に、シングルでも24時間食事にありつけるお店は多数ある。ネットを含め「暇」という言葉が消滅するかと思うくらいエンターテイメントは事欠かないわけで、おひとりさま志向な独身貴族は増える一方。そもそも女子と付き合うことすら面倒くさいと考える殿方も増えているとか……
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出会いは頑張った末、諦めた時に突然やってくる

そういう分析を経て、もう私は完全に憔悴しきっていた。(もしかしたら私はこのままおひとりさまのままかもしれない……)と諦念の域に達した31歳の秋、出会いは突然やって来た。後輩が失恋したということで、女3人でオフィス近くの焼肉屋でやけ食いし、まだ物足りない後輩は、「もう一杯~」と、オフィス近くの広尾商店街へ。その辺りで一杯飲めるのは、一軒しかない。狭い店内へ入ると、大勢の人がひしめき合っていた。なんと、東京中のフィンランド人のメンズがそこにいたのだ。「今大使館でサウナパーティだったんですよー」と。東京女子の間では北欧も静かなブームな中、私は全くノーマークだったし、これまた特にドキドキするような人もいなければ、私に食いつく人もおらず。そもそも私はノーメイクだったので、恋愛とはかなり程遠いコンディションだった。

(一人くらい友達になっておいたら、いつかフィンランド旅行する時に相談出来るかな~)と、何人かと会話を交わした最後に、私の前に立っていたのが、アインシュタインみたいな頭がボサボサの下駄を履いたフィンランド人。(一番変人っぽいから、友達になるのは良い)と思ったら、13日後にファーストデートをし、その日から一緒に住んでいるという急展開に。(この話はまた別の機会に…)

国際結婚も日本人同士でも、あながち出会い方は変わらない

とまあ、とどのつまり国際結婚している人も、留学経験や職場の人間関係から出会うこともあれば、偶然出会うこともあるのだ。ただ、往々にして、まずは交友関係や出会いの機会を増やして、試行錯誤や自己研鑚、そして需要と供給を分析する。それでも、自分の力ではどうにもならず、ふと力が抜けた時に出会うことも案外多いものだ。

(Text & Illustration: Lumico Harmony[ルミコ・ハーモニー])


Lumico Harmony (ルミコ・ハーモニー)
フィンランド人との結婚を機に、人生を見つめ直し、活動の幅を広げる。アート活動、イラストレーター、ライター、ワークショップアートディレクター、北欧コンサルティング、親子国際交流NPO「ザ・グローバル・ファミリーズ」副理事長も務める。3児の母。
http://lumicoharmony.weebly.com/
https://facebook.com/lumico.harmony

団体「ザ・グローバル・ファミリーズ」では、親子で国際交流出来る機会を提供しています。ローカルファミリー登録募集中です!
http://www.theglobalfamilies.com/japanese.html
4/27開催のJAPAN FAMILY FESTIVALのメインビジュアルも描いています。
http://www.japanfamilyfestival.jp/topics/2016/03/japan-family-festival-vol3.html

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