拒絶反応の先に新たな感動!?スモールスクリーンで観たい最凶ホラースプラッター映画 Screaming with Smartphone

2017.04.17

vol.17 LIVING IN TOKYO
拒絶反応の先に新たな感動!?スモールスクリーンで観たい最凶ホラースプラッター映画 Screaming with Smartphone

始まりは不純な動機


HuluやU-NEXT、Amazonプライム…定額で見放題の動画配信サービスほど、便利で楽しいものはない。「あんなの映画じゃない!」という声も聞くが、愛用者に言わせれば、これほど、多忙な東京人に合った鑑賞スタイルは他にない。それに、「観たい映画を観たい時に観る」という根っこの目的を叶えるという点では、iphoneや iPadのスモールスクリーンも、映画館のビッグスクリーンと同じ道具のひとつではないだろうか。
筆者は、Netflix一筋だ。それは、「お笑い芸人・又吉直樹さんのベストセラー小説『火花』のオリジナルドラマ配信を1ヶ月無料で見れるから」という不純な動機で始まったが、ドラマではなくスモールスクリーンで映画を観ることが日課になってから、もう1年ほどが経つ。

スモールスクリーンの醍醐味は、見るに耐えうる刺激と興奮


Wi-Fiのおかげで、電車や空港、カフェ、コンビニ(あるいは自宅や公園)など、観る場所はさまざま。ヘッドフォンを耳に入れ、再生ボタンを押せば、いつでもどこでもジブン映画館が始まる。追加料金を払えば、飛行機の中でだってWi-Fi接続できてしまう、なんというありがたい時代になったことか。
だが、人間が飽きやすい生き物だというのはホントで、ハッピーエンディングが約束されたラブロマンスや壮大なスケールのヒューマンドラマ、アクション、サスペンス…何を観ても、もはや筆者の心は一ミリも動かなくなってしまった。感動麻痺だ。
擦れた心を覚醒させるには、いくら見放題といっても、唯一頑なに避けてきたホラー映画を開拓するしかない。子供の頃に「13日の金曜日」を観て以来、血飛沫まみれのホラースプラッター映画には、とりわけ拒絶反応があったが、安全圏を超えた先には、新たな感動が待っていた。
そこには、“ビッグスクリーンでは見るに耐えないが、スモールスクリーンだからこそ許容できる刺激と興奮”がある。今回は、一度は騙されたと思って観てほしい、残虐非道なホラースプラッター映画ベスト5をお届けする。

※最凶度は、「スモールスクリーンで観るホラースプラッター映画」を今ではこよなく愛する筆者の独断と偏見を元にした総合点。
※なお、ホラースプラッターに初参戦した立場として、あえてランキング形式は取っていない。場数を踏みながら、率直に感じた各作品の魅力を指標と共に紹介する。

スモールスクリーンで観る、最凶ホラースプラッター映画ベスト5


その1 ファイナル・デッドコースター (2006年作)
最恐度 68/100
恐怖度 ★★☆☆☆
グロテスク度 ★★☆☆☆
危険度 ★★★☆☆

ファイナル・デッドコースター
夜の遊園地は悪夢の始まり。ジェットコースターの脱線事故の予知夢を見た女子高生は、10人の仲間と一緒にジェットコースターを降りるが、事故はリアルに起きてしまう。その日以来、日焼けサロンのマシーンで焼死した2人を皮切りに、10人の仲間が次々と怪死を遂げていく。
物語は前半、忍び寄るようにゆっくり進んでいくが、40分を越えたあたりから、人間釘刺し、車のクラッシュで頭が半分吹き飛ぶなど、スプラッター全開&エグさ連発で一気に攻め込んでくる。呪われし負の連鎖を観たあと、「二度とジェットコースターには乗らない」と心に決めた。

ファイナル・デッドコースター予告編
https://youtu.be/ZlbSjK0hH5U


その2 「ムカデ人間」シリーズ (2011年、2012年、2015年日本公開作)
最恐度 93/100
恐怖度 ★★★★☆
グロテスク度 ★★★★★+∞
危険度  ★★★★☆+∞

「ムカデ人間」シリーズ
人間の口と肛門をつなぎ合わせて、“ムカデ人間”を作り上げるという超絶アブノーマルで醜悪な欲望を現実化していく主人公の姿は、狂気の沙汰。だが、上映禁止されたイギリスやオーストラリアを除き、「映画史上最もヤバいシリーズ」として世界各国で爆発的大ヒットを収めた作品だ。
1作目では、何の罪もない3人の男女が捕らわれて、無慈悲なやり方でムカデ人間に改造されていく。その赤裸々なプロセスを観る途中、強烈な吐き気に襲われたが、ここで止めたら意味がない。
2作目の12人、3作目の500人がムカデ人間化する頃には、主人公の異常な執着と、これほどまでにイカれてしまった理由について、映像を直視しながら静かに考える自分がいた。
ただ、「もう一度観たいか?」と聞かれたら、NO!と即答する。
えげつない最凶シーンの数々は、一度見たら脳に焼き付いて離れない。その前提でご覧いただくかどうか決めていただきたいと思う。

ムカデ人間オフィシャルサイト
http://mukade-ningen.com/mukade1/

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