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2014.10.14

vol.2 TOKYO 30s girl
mama and Kids_02

Mama and Kids in Tokyo
THINK東京的子育て
【筆者スペック】
 東京出身、職あり(ライター)、両親東京在住、
 自宅マンション購入済み、シングルマザー

自然の中でのびのびと子どもを育てたい。都会に住んで子育てしていると、田舎の子育てが羨ましく映ることがある。殊に子育てにおいては、どうも田舎に軍配が上がることが多いようだ。自身は東京に生まれ、東京で育ち、現在東京で“魔の2歳児”の育児に奮闘している。そこで、声高に言いたい。東京の子育てはサイコーに楽しいじゃないか!と。

あくまで個人的な見解だが、子育ては親にとって修業の場である。ノウハウやコレといった正解がないことを、毎日自問自答しながら繰り返さなければならない。ならば、選択肢はたくさんあったほうがいいではないか。遊び場、教育、食事……お金と手間さえ惜しまなければ、たいがい手に入るのが大都市のメリット。ありとあらゆる選択肢の中から、自分流にカスタマイズして子育てできるのが「東京的子育て」の醍醐味ではないかと思うのである。

そこで、「都会は子育てに向かない」といわれるさまざまな諸問題を、自身なりにカスタマイズして、都会での子育て&教育のメリットを探ってみた。

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<自然問題>
東京には緑あふれる公園がたくさんある。四季折々の花もちゃんと咲くし、広大な土地を走り回ることだってできる。「電車に乗ってわざわざ出かけるのが面倒」なんて声も聞こえてきそうだが、電車は子どもにとってのワンダーランド(特に男子)。移動時間も立派な遊びになる。そして、何より東京には自然だけでない遊び場がたくさんある。動物園や水族館、美術館に博物館、児童館……幼い頃から本物・一流にふれる機会を多くもたせられるのが東京的子育ての最大のメリットといえる。

<人口問題>
都会はとにかく人が多い。それゆえに、電車の中ではベビーカーを畳むべきか否か論争が起きているワケだが、自身の経験からすると都会でベビーカーを使うなら、いわゆるB型と言われているコンパクトなサイズに限る。小さいうちは抱っこひも、もしくはA型をレンタルで十分。1歳半を過ぎるとベビーカーに乗るのを嫌がり、畳んで持ち歩くことが増えてくる。都会で大きいベビーカーを使っていいのは、常に車移動のセレブだけだ。

<住宅問題>
東京の土地が高いのは周知の事実。マイホームを買うか、賃貸で暮らすかはさておき、子どもが生まれると広い居住スペースが必要になってくる。それゆえに、東京を出て近郊の街で暮らすことを選択する人もいるワケだが、ちょっと待ってほしい。もし、自身が働くことを望むのであれば、それは正しい選択と言えるのだろうか。通勤に一時間以上かかるようなところに家があったら、保育園のお迎えのために、いったい会社を何時に出ることになるのか? 時短勤務の選択は給料を減らされるだけでなく、今後のキャリアに影響を与えてしまう懸念も。職住近接であることは、東京的子育ての重要ポイントといえよう。

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<教育問題>
保育園の待機児童問題は深刻だが、教育においては、選択肢の幅が広いのが都会のメリット。インターナショナルスクールはもちろん、私立や公立の中高一貫校も数多く存在し(最近で小中一貫校も)、家族の意向や子どもに合った学校を選択できる。また、幼いうちから預ける保育施設などでも、英語やリトミック、アートなどのカリキュラムを取り入れ、専門講師による質の高いレッスンが行われているという。習い事のバリエーションも豊富で、子どもの可能性を広げられる環境が揃っている。

<医療問題>
子育てをするうえで、教育と医療においては都心のほうがメリットが多い。小児科病院はもちろんのこと、総合病院や救急病院も多数あり、アトピーや食物アレルギーなど、最近の子どもに多い病気の専門医もいる。急いでいるときは院内処方してくれる小児科、メイン病院が休診日のときサブ病院、予防接種用の待ち時間の少ない病院など、いくつかの病院を使い分けているという声も。

<核家族問題>
都心では核家族化が進み、身近にサポートしてくれる人がいないというケースが増えているという。夫、妻、子どもで、同じように東京で暮らす家族でも、東京出身者と地方出身者では雲泥の差がある。東京に実家があって、ジジババが健康であるなら、子どもを見てもらうといったサポートをお願いできるだろう。地方出身者の場合は、マンション内や近所のママ友とお互いの子どもを預かり合うなどのコミュニケーションが必要になってくる。ただ、田舎に夫と子どもだけで帰ってくれる期間は、地方出身者だけが味わえる最高のパラダイスだという。

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これ以外にも、もちろんメリットはある。自身は保育園に子どもを預けているが、そこには年齢や職業、価値観などさまざまなママがいる。お互いを尊重しつつ、楽しい付き合いができるのも東京の子育ての醍醐味ではないかと。たくさんの人やモノ、情報があふれる東京の子育て。エネルギッシュじゃないと満喫できないですね。

(Text : Ayako Takahashi-TPDL

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