北欧フィンランドのモダンデザインを代表するデザイナーであるタピオ・ヴィルカラ。彼の生誕110年を記念し、日本初の回顧展「タピオ・ヴィルカラ 世界の果て」が、2025年4月5日(土)より東京ステーションギャラリーで開催される。
本展では本国EMMA ( エスポー近代美術館)、タピオ・ヴィルカラ ルート・ブリュック財団、およびコレクション・カッコネンより厳選したプロダクトやオブジェ約300点、写真やドローイング(複写)が展示予定。
なお、フィンランドのブランド、イッタラが特別協力として関わっており、1960年代にイッタラのために制作された「ウルティマ ツーレ」を約300 点使用したドラマチックなインスタレーションでサポートするとともに、フィンランドの砂で作られた特別なウルティマ ツーレのサケグラスを限定発売する。

025年4月5日に開幕するこの日本初の回顧展は、2025年から2026年にかけて日本全国を巡回し、様々な切り口でヴィルカラのクリエイティビティを紹介する予定だ。
タピオ・ヴィルカラ(Tapio Wirkkala)
マルチな才能を持つデザイン界の巨匠タピオ・ヴィルカラ(1915ー1985)は、フィンランドのプロダクトデザインの中心人物。ガラスや家具のデザインをはじめ、彫刻や都市計画、グラフィック、フィンランドの紙幣まで手がけました。
世界的な名声を得ると世界各地で彼の展示会が開かれましたが、彼が愛した孤独、そしてデザインの創造性のインスピレーションは、自然とともにありました。
ヴィルカラは、長いキャリアのなかで、ミラノ・トリエンナーレでの三度の金賞、ルニング・プライズ、プロ・フィンランディア・メダルプリンス・ユージン・メダルなど、たくさんの賞を受賞しましたが、そのキャリアの始まりは、1946年にイッタラが協賛したコンペティションで初めてデザイン賞を受賞したことでした。
イッタラのアートディレクターとしての40年以上のキャリアのなかで400点以上ものガラス作品を手がけ、イッタラの国際的な評価を築くのに尽力したヴィルカラ。イッタラの象徴であり、彼の代表作でもあるウルティマ ツーレやタピオなど、いまも彼のデザインは愛され続けています。2025年はタピオ・ヴィルカラの生誕110年、没後40年にあたります。