『ゴジラ・THE・アート展』
2025年4月26日(土)~6月29日(日)

映画の枠を超えて問う、アートとしてのゴジラ。
1954年の誕生以来、ゴジラは時代ごとの不安や欲望を映し出す鏡のように、その姿と意味を変化させてきました。災厄の象徴、正義の味方、あるいは自然の怒り──監督や作家のまなざしを通じて、その解釈は無数に広がり、単一の定義を拒み続けています。
『ゴジラ・THE・アート展』は、そうした多層的な存在としてのゴジラを、現代アートの視点から再考する試みです。国内外のアーティストが「ゴジラとは何か?」という根源的な問いに応答し、それぞれの視座を作品として提示します。絵画や立体、インスタレーションなど、多様なメディアを通じて現れるのは、私たちがまだ見ぬ、もうひとつのゴジラ像。
映像文化のアイコンとしてだけでなく、アートとしての可能性をも秘めた“ゴジラ”を、ぜひ会場で体感してください。
<開催概要>
会期:2025年4月26日(土)~6月29日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:10:00~19:00(4月26日~5月6日までの全日、金・土は20時まで)
主催:朝日新聞社、PARCO、東宝
協賛:DNP大日本印刷、鹿島建設
ゼネラルプロデューサー:養老孟司(解剖学者)
公式サイト:https://godzillatheart.com/exhibition/
『アイデンティティシステム 1945年以降 西ドイツのリブランディング』
2025年5月27日(火)~7月5日(土)

西ドイツのリブランディングを読み解く、デザイン史の貴重なアーカイブ展
戦後、国家の信頼と経済の再建を目指した西ドイツ。ブランドや企業が新たな価値観を打ち出す中で、視覚的な「信頼」をどう築くかは、社会全体にとっての課題でもありました。本展「アイデンティティシステム 1945年以降 西ドイツのリブランディング」は、そんな戦後ドイツにおける“視覚言語の再構築”に光を当てた企画展です。
2024年に京都dddギャラリーで話題を呼んだ展示が、今回は規模を拡大して東京に登場。キュレーションを手がけたのは、デュッセルドルフのデザイン事務所「vista」のカタリーナ・ズセック氏とイェンス・ミュラー氏。彼らが設立した「A5コレクション デュッセルドルフ」の膨大なアーカイブから、戦後の企業ロゴ、広報ポスター、情報設計資料などを通じて、西ドイツのデザインがどのように“国の顔”をつくっていったかを明らかにします。
単なるヴィジュアルの美しさではなく、「社会と企業が新たに築いた信頼の構造」としてのグラフィックデザイン。その体系的発展を、貴重な一次資料を通して追体験できる本展は、デザイン、歴史、コミュニケーションの交差点を探るすべての人に向けた内容です。
<開催概要>
会期:2025年5月27日(火)~7月5日(土)
開館時間:11:00~19:00(最終入館18:30)
休館日:日曜・祝日
入場料:無料
会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)
〒104-0061 東京都中央区銀座7-7-2 DNP銀座ビル1F/B1F
TEL:03-3571-5206
主催:公益財団法人DNP文化振興財団
後援:ドイツ連邦共和国大使館
企画・展示デザイン・グラフィックデザイン:カタリーナ・ズセック&イェンス・ミュラー(vista)
協力:A5コレクション デュッセルドルフ
日本語レイアウト:ニコール・シュミット
公式サイト:https://www.dnpfcp.jp/gallery/ggg/jp/00000844
<今週末観たい映画情報>
『年少日記』
2025年6月6日(金)より
高校教師のチェンは、勤務先の学校で見つかった遺書に目を疑う。そこには、「私はどうでもいい存在だ」と書かれていた──それは、少年時代のチェン自身が日記に記した言葉とまったく同じだった。
遺書の主を探すうちに、チェンの記憶は過去へとさかのぼる。厳格な父、優秀な弟、そして期待からこぼれ落ちた兄。勉強もピアノも思うようにできず、体罰という名の“しつけ”を受け続けた兄は、家族の中で孤立しながら日記に自分の居場所を探していた。
本作は、痛みや後悔を抱えたひとりの大人の視点から、激しい競争社会に生きる子どもたちの現実を見つめ直す香港発のドラマ。主演は俳優・監督としても評価の高いロー・ジャンイップ。長編デビューとなるニック・チェク監督が、緻密な構成と繊細な演出で心のひだを丁寧にすくい上げ、第60回金馬奨で観客賞と新人監督賞を受賞した。静かに、けれど確かに心に残る一作。
2023年製作/95分/PG12/香港
原題または英題:年少日記 Times Still Turns the Pages
配給:クロックワークス
劇場公開日:2025年6月6日
公式サイト: https://klockworx.com/nensyonikki